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オプジーボはメラノーマに加え肺がん治療に承認

オプジーボは2014年に皮膚がんのメラノーマの治療薬として、世界に先駆けて日本で承認された新薬。そのオプジーボが2015年12月に、肺がん治療薬として追加承認されました。オプジーボが肺がん治療にどのような効果を発揮するのかを詳しく見ていきましょう。



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オプジーボはメラノーマに加え肺がん治療に承認


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オプジーボはがん免疫療法の一種

オプジーボは従来までの、がん細胞を直接攻撃する抗がん剤とは仕組みそのものが違います。人に備わる免疫の働きを促すがん免疫療法の一種です。

がん細胞を攻撃する免疫細胞はT細胞。表面にあるツノが、がん細胞を攻撃します。しかし、がん細胞は攻撃されるとツノに結合。免疫細胞の攻撃を止めるのです。

ここでオプジーボは、T細胞のツノに帽子をかぶせるようにして、がん細胞への攻撃を邪魔させないようにします。がん細胞はツノと結合できなくなって、T細胞は本来の力が発揮してがん細胞を攻撃するというわけです。


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オプジーボ生存率は標準治療の2倍

オプジーボの適用対象は、切除不能で進行・再発した末期状態の非小細胞肺がん。原則として、初めの抗がん剤で効かなかった次の段階で使われます。

非小細胞肺がんは肺がんの約8割を占める病気。気管支からの発生が多い扁平上皮がんと、末梢部の発生が多い腺がんに大きく分類されます。

欧米などでの治験では、オプジーボは非小細胞肺がんに驚くべき結果を出しています。化学療法が効かず再発した扁平上皮がんの患者に、オプジーボと標準治療の抗がん剤で比較したデータがあります。

それによると、1年後の生存率についてオプジーボは標準治療の約2倍という結果。副作用が出た人数や重篤度も、オプジーボはかなり有効でした。ただし、高齢者らもともとの免疫力が弱い人には効果が期待できません。

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