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放置すれば死の危険!?「せき」を見逃さない

呼吸器内科の通院理由1位は「せき」。「せき」で悩んでいる人は非常に多いのです。そもそも「せき」はなぜ出るのでしょう? その役割を解説します。じつは「せき」は、肺からのサインともいえるのです。『駆け込みドクター!』で紹介されていました。



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激しい「せき」で肋骨にひびが入る

「せき」は体に入った異物を外に出そうとする生体反応の1つ。もう少し詳しく説明すると、のどから肺までの空気の通り道である気管に入り込んだ異物を追い出すためにおこる防御反応です。

空気中には風邪のウイルスや細菌、ほこりなどじつにさまざまな異物がただよっています。これら異物が入り込むと、のどや肺などにある「せき」のセンサーが感知。それが脳へと伝わり、呼吸を行う筋肉に指令が送られます。そして出るのが「せき」なのです。

ラーメンを食べてむせるのも、湯気を異物と判断しているため。ちなみに「せき」で出る空気は2メートル先まで届きます。そのスピードは時速およそ300km。新幹線波の勢いで飛び出してくるのです。

また、1回の「せき」で消費されるエネルギーは「2kcal」。仮に1分間に5回の「せき」が1時間続いた場合は「600kcal」になります。これは、2時間のランニングに相当するのです。激しい「せき」を繰り返せば、肋骨にひびが入ることもあります。


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「長引くせき」は肺の異常を示す

「せき」と深い関係のある「肺」は「気管支」とその先にある「肺胞」からならる器官。肺胞は血液から二酸化炭素を取り出し、酸素を送り込む役割を担っています。その数は成人でおよそ「6億個」。肺胞の表面積を合計すると、およそ「70~80平方メートル」。テニスコート4分の1ほどの大きさになります。

「肺」というと空洞のようなイメージがありますが、じつは非常に複雑で緻密な構造。それによって呼吸を行っています。そして「せき」は、異物から体を守ろうとして出る「肺からのサイン」なのです。

そして「長引くせき」は「肺の異常」を示しているサイン。近年、急増している「大人ぜん息」を含めて「せき」を放置すると死に至る危険すらあるのです。たかが「せき」とは考えず「肺からのサイン」を見逃さないようにしましょう。

■5月18日放送『駆け込みドクター!』
【知らないとコワイせきSP】

放置すれば死の危険!?「せき」を見逃さない
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