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脳科学が解明!「やる気」を持続させる秘密

「報酬」を予測し、それを得る行動をおこすために出る「やる気」。しかし、こうして生まれたやる気に問題があることもわかってきました。2月12日放送『最新脳科学ミステリー“人間とはなんだ…!?”』で紹介されていました。



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単調なゲームでも「報酬」を与えることで「やる気」を司る脳の「線条体」が活性化した実験があります。しかし、2回目を「報酬ナシ」にして実験してみると、もともと「報酬ナシ」のグループは脳の反応が1回目とほとんど変化がありません。

しかし「報酬アリ」のグループは、まったく反応がなくなりました。つまり、やる気が消えてしまったのです。報酬を期待して出たやる気は、報酬がなくなると消えてしまうだけでなく、もともと存在していた小さなやる気さえ奪ってしまいます。

これは「土台を削り取る=undermine」という英語から「アンダーマイニング効果」と呼ばれているのです。「やること自体が楽しい」という自分の内から出る動機でやる行動も、お金のためにやるという経験をすると、もともとやる気があった課題に対してもやる気が失われるということがおこります。

たとえば、子どもにテストで「100点をとったらゲーム機を買ってあげる」と約束してがんばらせても、次のテストで何のご褒美も出さないと、もともとあった小さなやる気まで消えてしまうということ。これにより、以前より勉強しなくなってしまいます。

「報酬」で生まれた「やる気」は強く人を動かす一方で、報酬を与え続けないと維持することが難しいのです。つまり、やる気が「持続する」のは報酬を目的とした一時的に大きくなるやる気でなく、「小さくても自発的なやる気」であること。それを脳科学が明らかにしたのです。

大切なのは、仕事なら「結果」ではなく「仕事そのもの」にやる気を見出したり、勉強でも「点数」よりも「学ぶ楽しさ」でやる気を生み出したりすること。そうすれば、やる気を安定して長く持続できる可能性が高いのです。

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■2月12日放送『テレビ未来遺産』
【最新脳科学ミステリー“人間とはなんだ…!?”】

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