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閉経後の女性が高血圧になるメカニズムとは?

男性に多いと思われていた高血圧という病気が、60歳以上では男女ともに同じ数だけ発症しています。そういった事実から、閉経後の高血圧が注目を浴びているのです。閉経後に血圧に異常がおきることが近年の研究でわかってきました。『みんなの家庭の医学』で紹介されていました。



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閉経後の女性が高血圧になるメカニズムとは?


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閉経後にエストロゲンの分泌が低下

閉経前の女性には、卵巣からエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが豊富に分泌されています。エストロゲンは月経を促すほかに、じつは塩分をおしっこで排出する腎臓の働きを活性化させる働きがあるのです。

つまり、閉経前にエストロゲンが正常に分泌されている間は、余計に塩分を摂ったとしても活性化した腎臓がすぐにおしっことして排出してくれるため、体に塩分が溜まりすぎることはありません。

しかし、閉経後にエストロゲンの分泌が著しく下がると、腎臓の機能も急激に低下。うまく塩分を排出できない状態になってしまいます。このため、閉経後の女性は高血圧になりやすいのです。


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閉経後の脳卒中や心筋梗塞の発症率

実際、閉経後の女性の夕食時の血圧の変化を見てみましょう。閉経前の女性は食事を始めると同時に血圧は上がりますが、食べ始めて30分後くらいから血圧は下降を始め、1時間後くらいには元に戻っています。

しかし、閉経後の女性の血圧は食事を始めたと同時に血圧が上がるのは同じですが、30分たってもまだ上がり続けています。ようやく下がり始めたのは1時間以上たってから。元の状態に戻ったのは2時間半後のことでした。

そして、高血圧が引き金となる心筋梗塞の死亡率は、40代では男性が4.67%で女性が1.37%と3倍以上の差。しかし、75歳以上になると男性は2.97%で女性は2.99%と、女性の方が多くなります。閉経後は、脳卒中や心筋梗塞の発症率が高いということが近年わかってきたのです。

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