血圧が高い早朝は心筋梗塞がおきる頻度が高い
ふだん血圧は高くないのに、ある時間帯だけ血圧が高いことがあります。その時間帯とは早朝。寝起きに血圧が高い「早朝高血圧」といいます。早朝高血圧の原因を解明するとともに、そこに潜む危険に迫ります。『駆け込みドクター!』の「脱・高血圧のススメ」で紹介されていました。
早朝に血圧が高いのは塩分の摂り過ぎ
ふだんの血圧が「138/88」というやや高めの女性の、1日の血圧の変化を見てみましょう。午後6時30分、夕食の準備。家事で活発に動くと血圧は上がりやすくなります。上の血圧は「155」まで上昇しました。
さらに、夕食ちょっと辛めのキムチチャーハン。食べただけで「156」まで上昇していました。血圧は掃除や食事など、日常のちょっとしたことでも大きく変動します。
翌朝8時、もっともリラックスしている目覚めの時間帯のはずが、じつはもっとも血圧が上がっていました。「161」まで上昇しています。これが早朝高血圧です。
早朝に血圧が高い原因には、糖尿病や睡眠時無呼吸症候群などもあります。しかし、一番は塩分の摂り過ぎです。塩分の摂り過ぎで早朝に血圧が高いのはどういうメカニズムなのでしょうか?
目が覚めるころに一番血圧が高い状態
血液中の塩分濃度が高くなると、体はそれを薄めるために水分を増やします。増えすぎた水分は血液に流れ込むため血液量は増加。増えた血液は夜、横になると心臓に流れ込みやすくなります。そのため、目が覚めるころに一番血圧が高い状態になるのです。
この早朝高血圧、40~50代の働き盛りに増加中。心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めるといわれています。というのも、そもそも人間は生理的に朝起きたときに血圧が上がるようになっているため。心筋梗塞の発症件数を起床時以降の時間帯で比べると、起床1時間以内が一番頻度が高いのです。
その意味では、朝起きてすぐのタバコなどは危険。タバコを吸うと交感神経が緊張して血管がギューっと締まります。血圧が高い早朝にタバコを吸うと、高血圧に拍車がかかってしまうのです。
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