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舌を毎朝チェックして「未病」を発見する!

「野菜不足になると口内炎ができる」といわれたりするように、体調の変化が真っ先に現れやすいのが「口」です。なかでも東洋医学では「舌は内臓の鏡」とも呼ばれ、舌の色や形などを観察して健康状態を知る診断法が重視されています。毎日変化する「舌」の状態を見て、体調の把握に役立てましょう。



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舌診は漢方の重要な診断方法

舌を見る「舌診(ぜっしん)」は中医学・漢方の重要な診断方法のひとつ。舌の色や形、舌苔(ぜったい)と呼ばれる舌表面の白っぽい付着物の状態などから体の異常を見分けます。

「舌の色が薄くてが白っぽい」状態は、東洋医学でエネルギー不足の状態とされます。疲労の蓄積や食生活の乱れ、睡眠不足などで全身が弱っている証拠で、風邪や貧血、うつなどさまざまな病気にかかりやすい状態です。

このほか「舌苔がボロボロ」のときは、食べ過ぎや飲み過ぎなどで消化器系に負担がかかっている状態。胃腸の機能低下が疑われます。

「舌がはれぼったい」「歯形が付いている」のは、余分な水分が体にたまっている証拠。「紫色や茶色の斑点がある」場合は、血の巡りが悪くなっていることが考えられます。「舌がひび割れている」のなら、栄養や水分が不足している疑いアリです。


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舌診で病気になる前の未病を発見

「舌診」は、レントゲンやコンピュータ断層撮影装置(CT)などを用いた画像診断と異なり、どの臓器にどんな異常があるのか正確に見分けるのは難しいもの。しかし、内臓や血管のちょっとした異変から、病気になる一歩手前の「未病」を発見できるのです。専門家以外でも知識を得て、自分の舌を毎日見続ければ、健康状態を見分けることができるようになります。

ただし、舌は朝や夜、食事の前後などで状態が変わりやすいものです。このため、千葉大学病院のグループは、舌の画像をもとに自動で診断できる装置を開発。椅子に座って装置にあごを乗せて舌を出すと、色や厚さ、舌苔の色や量などを数値化して判定する仕組みです。

精度は現在6割以上とか。目下のところ9割が目標です。そうなれば全国の病院、薬局で舌診ができるようになります。「未病」を早く見つけ、生活習慣を見直せば健康な生活が送れるということ。医療費の削減にもつながることが期待されます。

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