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便失禁の「仙骨神経刺激療法」が保険適用に

高齢者を中心に「便失禁」の症状がある人は推計で約500万人とわれています。これまでは薬などでの治療が中心でしたが、電気刺激を使った装置に4月から公的医療保険が適用され、治療の選択肢が広がりました。



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この治療法は「仙骨神経刺激療法」。骨盤の一部の近くにある排泄をつかさどる「仙骨神経」に電気刺激を与えることで、排便機能の改善を目指すものです。効果が出る仕組みはよくわかっていません。

治療の対象は、薬が効かないなど内科的な治療がうまくいかない患者。症状改善が目的で、すべての患者が完治するわけではありません。便失禁の患者の6割ほどは薬などを使うことで改善。それ以外の人にとっては、治療の選択肢が増えることになります。

この装置が医療機器として承認を得るための治験では、参加した21人のうち18人(86%)が治療を開始して半年で、1週間あたりの便失禁の回数が治療前の半分以下に減りました。米国の研究では、治療開始後3年で87%の人が便失禁の回数が半分以下になり、長期的な効果も確かめられています。

治療を始めるには、まず入院して背中から仙骨神経の付近に向けて針金状の刺激電極を差し込みます。電極を体外型の刺激装置に接続して、試験的に約2週間、便失禁の改善効果を調べるのです。

効果がなければ電極を取り出して治療を中止。効果があれば長期的に使うために小型の刺激装置をおしりの上部に埋め込んで電極につなげます。電気刺激の強さは体外からリモコンで調節可能です。

なお、治験での副作用として、埋め込んだ場所で感染をおこしたケースがありました。しかし、抗生剤で治療できたといいます。

刺激装置は、心臓ペースメーカーに似た形で電池を内蔵。電池の寿命は一般的には3~5年。病院で装置全体を交換する必要があります。

2014年4月からは公的医療保険が使えるようになりました。価格は装置だけで約100万円で、さらに手術代や入院費などがかかります。高額療養費制度を使えば、自己負担額は70歳未満の中間的な所得の人で10万円程度です。

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