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40代からの医療情報…現役看護師が監修

潰瘍性大腸炎の症状に便移植の臨床試験が始まる

人間の健康にとって腸内環境はとても重要です。そんななか、健康な人の大便を移植する「便移植」という治療方法が現実味を帯びてきました。潰瘍性大腸炎の症状に対して、健康な人の大便を移す便移植の臨床試験を慶応大学病院が始めたのです。



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潰瘍性大腸炎の症状に便移植の臨床試験が始まる

潰瘍性大腸炎の症状に親族の便を移植

人間の腸内には500~1,000種類、100兆個以上の細菌が存在。免疫や栄養素の分解などにかかわっています。腸内環境を良好にすると免疫力がアップして、アレルギー症状の緩和や風邪をひきにくい体質につながるだけでなく、美肌などにも効果があることが最近の研究で明らかになってきました。

しかし、大腸粘膜に潰瘍ができる「潰瘍性大腸炎」など腸の病気の患者は、細菌の種類も個数も少ないという腸内環境です。そこで慶応大学病院は、臨床試験の1例目となる潰瘍性大腸炎の40代男性に親族の便を移す「便微生物移植」を行いました。

便移植の方法は、便を生理食塩水と混ぜてフィルターで濾過した液体を注射器に入れ、50~300gほどを内視鏡で大腸に注入する…というもの。提供者は配偶者か2親等以内の家族としています。

潰瘍性大腸炎の症状以外も臨床試験

臨床試験は潰瘍性大腸炎の症状のほか、下痢を繰り返す「過敏性腸症候群」や「難治性感染症」、消化管に炎症がおきる「腸管ベーチェット病」の症状を持つ患者計45人が対象。潰瘍性大腸炎の症状で悩む人は国内に約14万人、過敏性腸症候群は約1,200万人との推計があるほどです。

じつは、便移植は欧米での研究が進んいでいます。2013年、米医学誌に掲載された論文に、難治性感染症の患者約40人を従来の薬による治療と便移植とに分けて経過をみたものがありました。従来の治療が20~30%しか治らなかったのに対し、便移植は94%に効果があったのです。

ヨーグルトで腸内環境を改善に励む人が増えていますが、将来的には便サプリメントで特定の細菌を取り込む時代が来るかもしれません。

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