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40代からの医療情報…現役看護師が監修

認知症高齢者に運転の危険をどう知らせるか

大阪府八尾市の八尾自動車教習所では、一般の高齢者向け安全運転講習会を定期的に開いています。教習所内を実際に運転してもらい、教官がチェック。タッチパネル式の「物忘れ相談プログラム」を受けて、判断力、記憶力の低下の有無に気づいてもらうものです。



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また、東京都の江戸川個人タクシー事業協同組合では、運転手を対象に認知症予備軍といわれる「軽度認知障害」を検査する民間企業のシステムを8月から導入しました。電話でオペレーターと会話し、記憶力を問う問題などに答えるというもの。検査は任意で、費用は組合が負担します。運転手の意識を高めてもらうことが目的です。

とはいえ、運転の危険性がわかっていても、本人や家族にとって運転をやめるのは容易なことではありません。認知症の人に「運転をどうやってやめてもらうか」と悩む家族は多いといいます。交通の不便な場所に住んでいる人の場合は、家族は危ないとわかっていても強くいえません。

愛知県大府市の国立長寿医療研究センターでは、認知症高齢者の運転に関する研究の一環として、40歳以上の運転者約500人に「運転の目的」について尋ねました。結果は65~74歳では「買い物」が29%、「仕事」が25%、「通勤」が16%、「通院・送迎」が12%と、生活に密接にかかわる用途が大半を占めたのです。

地方では、運転をやめれば次の日からまったく生活が成りたたなくなる人も少なくありません。運転を中止しても、生活できるように外出や移動の支援を進めることが必要でしょう。

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