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がん細胞増殖を促すドライバー遺伝子に注目

これまで謎に包まれていた「がん」の正体に遺伝子レベルで迫れるようになり、がん研究が大きく変わろうとしています。



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がん細胞増殖を促すドライバー遺伝子に注目

新治療法は、がん細胞の個性に注目したのが特徴です。遺伝子を調べてがん細胞の増殖を促す「ドライバー遺伝子」を特定。患者1人ずつ種類が異なるため、遺伝子を解析したあとに薬で治療します。

国立がんセンターなどでは「RET融合遺伝子」というドライバー遺伝子に着目。治療法がない肺がん患者を対象に、国内では未承認の甲状腺がん治療薬「バンデタニブ」を投与する治験を今年から始めました。

RET融合遺伝子を持つ人は肺がん患者のうち1~2%にすぎませんが、新薬を投与した患者への効果は良好です。最終的に治療効果が確認できれば、3~4年以内に新薬として申請されます。

これまで肺がんでは7個見つかっています。「EGFR」という遺伝子に変異がある患者は、分子標的薬「ゲフィチニブ」(一般名「イレッサ」)などを使えばがんの増殖が止まることがわかってきました。

主要なドライバー遺伝子は、今後2~3年で見つかるはず。現在治りにくいがんの効果的な治療の標的になる可能性が高いと期待されています。

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