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好酸球性食道炎は原因となる食品を特定して治療

好酸球性食道炎は、口に入った食物や微生物によるアレルギー反応で、好酸球という白血球が食道の粘膜などで増えることでおきる症状。胸焼けや胸痛、うまく食べ物をのみ込めないなどが特徴です。重症化すると、食道が狭まって食べ物が詰まるなどすることもあります。



好酸球性食道炎は原因となる食品を特定して治療


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好酸球性食道炎の患者が増えている

好酸球性食道炎は30~50代の男性に多く、半数はぜんそくや花粉症などアレルギーの治療歴がある患者に発症。食物が原因で急激に生じるアナフィラキシーとは異なり、時間をかけて炎症が起きて症状が出てくると考えられています。

好酸球性食道炎は1990年ごろから欧米で患者が増え始め、日本では2006年に初めて確認されました。調査によると、好酸球性食道炎がある人の割合は2010年には5千人に1人でしたが、2014年には約1,250人に1人と報告されています。

好酸球性食道炎などの消化管アレルギーは食道炎だけでなく、胃や小腸でおきるケースもあります。胃腸炎は腹痛や下痢などがあり、乳幼児から高齢者まで幅広い年齢で発症。吸入ステロイドでは患部に届かないため、全身に効くステロイドを治療に使います。


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好酸球性食道炎の根治できる可能性

好酸球性食道炎は、原因となる食品を特定して取り除けば、根治できる可能性が高い症状。ステロイド治療は、使い続けると骨粗鬆症(こつそしょうしょう)やうつ病の副作用が出る恐れがあり、薬を減らすと再び症状が出ることもあります。

ただし、好酸球性食道炎は血液検査で原因物質を特定できないことが多いため、実際の食事で調べるしかありません。まず、アレルギーをおこしやすい「小麦・大豆・ミルク・ナッツ・卵・海産物」の6つの食品を除いた食事をとります。

これで消化管アレルギーの症状がなくなれば、除去した食品から1種類だけを追加。再発しないかを2週間ほど経過を見守ります。アレルギーの症状が出なければ、1種類ずつ試していき、症状が出る食品を見つけるわけです。なお、好酸球性食道炎の原因は1種類とは限らず、複数の食品が原因の場合もあります。

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