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40代からの医療情報…現役看護師が監修

尿漏れの原因を放置したため臓器脱になった症例

尿漏れの事実を誰にも相談できない71歳の女性。病院で尿漏れの原因を診断してもらったにもかかわらず、そのまま放置したことで最終的に臓器脱になってしまいました。尿漏れの原因を放置した経緯などを詳しく見ていきましょう。『みんなの家庭の医学』で紹介されていました。



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尿漏れの原因を放置したため臓器脱になった症例


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尿漏れの原因は下がった子宮だった

尿漏れの事実を隠していた女性は、意を決して近所の婦人科を受診することにしました。すると、診察を終えた医師は子宮がだいぶ下がっていることを指摘。それが尿漏れの原因であると診断しました。

医師から勧められたのはペッサリーによる症状改善。ペッサリーは直径6㎝ほどのプラスチック製のリング状の器具になります。この器具を膣の中に設置することで下がった子宮を持ち上げ、正常な位置に固定するのです。

子宮が正常な位置に戻るとともに、膀胱も正しい位置に戻ります。その結果、尿漏れを防ぐことが可能になるのです。女性は医師にいわれたとおりペッサリーを設置することにしました。

しかし、当初から明らかな異物感を感じていた女性。数日後には異物感は痛みへと変化します。やがて、女性にとっては耐え難い痛みとなってしまったのです。1か月ほど我慢したものの痛みは治まらず、結局ペッサリーを外すことにしました。


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尿漏れの原因を解決しない対処療法

こうして、再び生理用ナプキンで尿漏れに対処。病院から足が遠のいてしまいました。しかし、それは何の原因も解決していない対処療法。尿漏れの頻度や量はさらに増える一方です。仕事をしている最中でさえ、少しも我慢できずに尿漏れするようになってしまいました。

そして、最初の尿漏れから半年ほどたったある日、女性に決定的な出来事がおこります。突如、股の間にプニュッとしたものが挟まったような、経験したことのない違和感を覚えたのです。

トイレでおそるおそる触ってみると、ちょうどウズラの卵くらいのむちっとしたものが膣から飛び出していました。膣から飛び出していたのは膀胱。ついには体の外に飛び出してしまったのです。

さらに1か月たつころには、ウズラの卵くらいのサイズだったものがニワトリの卵の大きさにまで肥大していたのです。女性は結局、友人に相談して臓器脱の手術を受けて、いまは元気に外出できるようになりました。

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