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慢性硬膜下血腫の手術は30分で2~3日で退院

慢性硬膜下血腫による認知症は手術で改善します。このため「治る認知症」ともいわれるのです。認知症のうち少なくとも5%、多ければ15%くらいは手術で治るタイプ。そのうち約半数は慢性硬膜下血腫が占めるといわれます。慢性硬膜下血腫の治療について見ていきましょう。



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慢性硬膜下血腫の手術は30分で2~3日で退院


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慢性硬膜下血腫の手術で症状が改善

慢性硬膜下血腫の手術は、まず頭蓋骨に小さな穴を開けます。そこからチューブでたまった血の塊を吸い出してから、生理食塩水で洗うというものです。
実際の手術は30分ほどで済みます。多くの患者は診断当日に手術を受けて2?3日で退院。1週間後に抜糸すれば終了です。

麻痺や認知症の症状も多くの場合は、脳を圧迫していた血の塊を手術で取り除いた直後から改善。再発も5~10%にとどまります。再発した人や多袋性と呼ばれる特殊なタイプの患者では、内視鏡手術をする場合があります。

慢性硬膜下血腫による認知症の症状は、加齢によるものと誤解されがち。また、慢性硬膜下血腫で麻痺や認知症を起こした患者が、脳梗塞が原因とされて放置される例もあります。


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気づいてもらえない慢性硬膜下血腫

このように治療すれば治るのに、気づいてもらえない慢性硬膜下血腫の患者は少なくありません。的確な診断をするために、必ずCTを撮ったほうがよいでしょう。

高齢者の場合は症状も多様で、認知症や麻痺といった明確な症状が出ない人もいます。慢性硬膜下血腫は頭が重い、怒りっぽくなった、動作が緩慢になったといった微妙な変化にも注意が必要です。

慢性硬膜下血腫はただちに命に関わる病気ではありません。しかし、放っておくと患者だけでなく家族など周囲にも大きな負担を強いることになります。原因となるけがは本人も気づかない場合が多いだけに、わずかでも異常を感じたら早めに受診しましょう。

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