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前シーズンの灯油が原因で刺激臭が発生する

不良灯油を使ったことが原因とみられる石油ストーブやファンヒーターの不具合が相次いでいます。全国の消費生活センターに2013年9月末までの約5年間で発煙や故障など123件の相談がありました。保管方法によっては灯油が変質する恐れがあり、国民生活センターが注意を呼びかけています。



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兵庫県の70代の女性は2012年冬に石油ストーブを使用。消火後も1時間ほど小さな火が消えず、緊急消火ボタンを押しても作動しませんでした。別のストーブでも不具合があり、販売店に「前の年に残った灯油を使ったのが原因では」といわれました。

同様の灯油に関する相談は2011~12年度にそれぞれ30件以上と増加。同センターは「東日本大震災後の節電志向などで需要が高まり初めて使う人も増えた」と分析します。全相談のうち煙による喉の痛みなどが31件。重いやけどや火災などの事例はありませんが、緊急消火が作動せずに重大事故につながる恐れもあります。

同センターは灯油を直射日光が当たる屋外で保管して実験。専用でない白いポリタンクに入れた灯油は半月ほどで「透明だった色が黄色くなる」「酸っぱい匂いがする」などに変質。こうした灯油を使うと、着火や消火しにくくなったり、刺激臭がある煙が出たりしました。

同センターは石油連盟など業界3団体に不良灯油の危険性や廃棄方法の周知を強めるように要請。利用者には「シーズンを持ち越した灯油の使用は控え、シーズン中も必ず専用容器に入れて日光や雨の当たらない場所で保管してほしい」と呼びかけています。

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