アリシンは食べるより嗅いだほうが効果的だった
ネギが風邪に効くといわれるのは、その独特な香り成分であるアリシンが血流をアップ。それが体の抵抗力を高めるからです。じつはアリシンは、ネギを食べたときより嗅いだときのほうが効果的。それはアリシンが空気の6倍も重いからです。『ガッテン』で紹介されていました。
アリシンはネギ独特の香り成分
ネギといえば独特の香り成分であるアリシンが特徴的。このアリシンにさまざまなパワーがあることは、昔から知られています。科学の知恵が集められた国立科学博物館。ここにネギに秘められたアルパワーが記された書物が眠っています。
およそ300年前、江戸時代中期に書かれた農学書『大和本草』です。植物の薬効について詳細に記されています。当時の最先端の薬のことを書いた本です。この中に、ネギにはある特別な力があると書かれています。
それが「急死した人間にネギの茎を7寸か8寸、男は左、女は右の鼻の穴に差し入れれば、血が出て甦る」というものです。にわかに信じられないような話ですが、おそらくはネギの香りが何か刺激を与えることを書いたと考えられます。
アリシンは空気のおよそ6倍重い
ネギの香りが生まれるのは、切ったときに酵素の反応でアリシンというちょっと刺激のある香り成分が生まれるため。アリシンは空中に飛び出し、鼻に入ると血管が拡張して血流がアップ。体の抵抗力を高めると考えられています。
しかも、ネギを食べたときと比べると、香りを嗅いだときのほうが体の温度が上昇していました。じつは、切ったときに生まれるアリシンは空気のおよそ6倍も重いもの。切ったネギを食べても香りは置いてけぼりになってしまうのです。
風邪を治すためにネギは首に巻くという治療法がありますが、これもあながち迷信ではなさそうです。ネギを首に巻くことによって、アリシンを吸い込むことで血流をアップ。免疫力を高めていたと考えられるのです。
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