eスポーツは健康に悪い?体脂肪率が有意に高かった
急成長するeスポーツ産業をめぐり、参加者の健康への影響が社会的・学術的な関心を集めています。今回、53本の研究・約8万6千人のデータを統合した系統的レビューとメタ分析が行われ、eスポーツ参加者の健康状態について多面的な知見が得られました。結果は「一概に健康に悪い」とも「問題ない」とも言い切れない、複雑な実態を示しています。
eスポーツ参加者は体脂肪や座りがちな行動に注意
この研究の大きな結論のひとつは、eスポーツ参加者は非参加者と比べて、身体活動量・BMI・睡眠時間・不安・うつ・ストレス・握力のいずれにおいても、全体として有意な差は見られなかったというものです。さらに感度分析(データの確かさを確認する追加解析)を行ったところ、eスポーツ参加者は非参加者よりもうつのスコアがわずかに低い傾向が示されました。
一方で、プロ以外のeスポーツプレイヤーは非プレイヤーと比べて体脂肪率が有意に高く、またeスポーツへの参加は座りがちな行動・BMI・ゲーム障害との間に有意な相関関係があることも明らかになりました。
eスポーツ参加者研究の対象・方法
この研究は、系統的レビューとメタ分析という手法を用いて行われました。PubMedやWeb of Scienceなどのデータベースをeスポーツと健康に関する研究を対象に網羅的に検索(2026年5月13日まで)し、最終的に5,090本の候補から条件を満たした53本の研究(合計参加者86,652人)が選ばれました。このうち36本のデータがメタ分析(複数の研究結果を統計的に統合する手法)に用いられました。
また、プロ選手と非プロ選手でサブグループに分けた分析も実施されました。なお、本研究は事前に研究計画が国際的な登録機関(PROSPERO)に登録されています。
eスポーツ参加者研究の主な結果
感度分析後の結果では、eスポーツ参加者は非参加者と比べてうつのスコアが統計的に有意に低いことが示されました(標準化平均差 −0.13)。ただし、この差は統計的には有意であるものの、数値としては小さいものです。
一方、プロ以外のeスポーツプレイヤーに限った分析では、非プレイヤーと比べて体脂肪率が平均4.57ポイント高いという有意な差が確認されました。さらに、eスポーツへの参加度合いは、座位行動(相関係数r=0.17)、BMI(r=0.09)、ゲーム障害(r=0.10)といった指標と正の相関関係にあることも分かりました。
なお、研究者たちは、含まれた研究の多くが横断研究(ある時点の状態を調べるもの)であり、バイアスリスクも中程度存在することから、これらの結果の解釈には慎重さが必要だとしています。
eスポーツ参加者研究の生活への示唆
今回の分析は、eスポーツへの参加が「健康全般において非参加者より劣る」とは必ずしも言えないことを示唆しています。特にうつとの関連では、コミュニティへの帰属感や達成感などが心理的に良い影響をもたらしている可能性も考えられますが、因果関係はまだ明らかではありません。
その一方で、長時間の座位行動や体脂肪率の上昇との関連も示されており、特に競技レベルにかかわらずプレイ時間が長くなりやすい環境には注意が必要かもしれません。研究者たちは、今後はeスポーツの定義を統一し、長期的な追跡調査(縦断研究)を実施することで、因果関係をより深く解明する必要があると指摘しています。
また、eスポーツ産業としても、プレイヤーの種別に応じたエビデンスに基づくガイドラインを整備していくことが求められると述べています。
出典
Sports medicine – open(2026 Jul 29)
Association Between Esports Participation and Health: A Systematic Review and Meta-analysis.(PubMedで見る)
本記事は紹介した研究結果を分かりやすくまとめたものであり、特定の症状や病気に対する診断・治療を推奨するものではありません。健康上の不安がある場合は医師にご相談ください。本記事はAIによる翻訳・要約を活用して作成し、公開前に運営者が内容を確認しています。詳細は「制作プロセス開示」「免責事項」ページをご覧ください。
