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「皮膚がん」と「ほくろ」の見分け方とは?

知らぬ間にできたほくろ…もしかして皮膚がんかもしれないと心配になる人も多いでしょう。皮膚にできるほくろやしみのような皮膚がんは、メラノーマや悪性黒色腫と呼ばれるもの。死亡率が高いことが知られています。そこで「皮膚がん」と「ほくろ」を見分け方を紹介しましょう。



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ほくろは癌になる?


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皮膚がんは左右対称にならない

もっとも簡単な皮膚がんとほくろの見分け方は、ある一本の線を引いて「左右対称」になるかどうか。左右対称ならほくろです。皮膚がんの場合は、悪性の細胞があちこちででたらめに増殖しているため、左右対称な形ではありません。対称性がなくデタラメな形のものが皮膚がんなのです。

もう1つ、皮膚がんとほくろの見分け方として、それが「成人になってできた」ものかどうか、そして「広がっている」かです。皮膚がんは成人になってできて、しかも広がるという特徴があります。ほくろのはふくれることはあっても、どんどん広がることはありません。

皮膚がんの簡単なチェック方法としては、鉛筆をほくろに当てて隠れる大きさがどうかです。直径7mmほどの鉛筆の太さの中におさまっていれば一安心。とはいえ皮膚がんは進行が早いので、早めに専門医を受診しましょう。

メラノーマの症状


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皮膚がんとほくろを毛で見分ける

皮膚がんとほくろは色で見分けることも可能。ほくろは色にムラがなくて均一です。しかし、皮膚がんは色の染み出しがあったり濃淡があります。

誰が見てもわかる皮膚がんとほくろの見分け方が「毛」が生えているかどうかです。毛の生えたほくろは良性です。

毛があるということは、その毛の細胞を壊さずにほくろが増殖しているということ。皮膚がんの場合は、細胞を蹴散らして増殖するので毛がなくなってしまうのです。

ほくろとメラノーマの見分け方


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皮膚がんは凹凸の凸部が黒い

自分で皮膚がんとほくろの見分けがつかないときは、病院で「ダーモスコープ」という機器で検査をします。ダーモスコープは、皮膚科で使用する特殊な拡大鏡です。

ダーモスコープによる診断は痛みもなく、瞬時に悪性かどうか判断できるもの。診断には保険が適用され、自己負担額は数百円程度です。

拡大して見てみると、皮膚がんは皮膚の表面にある凹凸の凸部が黒くなります。ほくろなら凹部が黒くなるもの。山と谷でいうなら、山が黒ければ皮膚がん、谷が黒ければほくろと判断できるのです。

とはいえ、皮膚がんは10万人に1~2人の割合。多くの場合はほくろであることが実状です。なお、ダーモスコープ検査を行っていない皮膚科もあるので、受診するときにはあらかじめ確認するとよいでしょう。


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皮膚がんはほくろサイズでも転移

皮膚がんの死亡率が高い理由は、その転移の速さに起因します。ほくろサイズのたった7mmの皮膚がんでも、すでに転移している可能性が大。その理由は、人間の皮膚の「表皮・真皮・皮下組織」という三層構造にあります。

皮膚がんはまず、皮膚の表面を覆う表皮という部分に発生するものです。このとき、表面に広がっていくと同時に皮膚の奥にも成長するのが皮膚がんの特徴。皮膚がんはほくろのように表面的に広がると同時に、皮膚の奥にも広がるのです。

表皮の下には血管やリンパが通っている真皮があります。皮膚がんが真皮に達してしまうと、リンパや血管を通じて全身に転移する危険があるということ。そして、真皮に達して転移する皮膚がんの目安が7mmとなっているのです。

皮膚がんが転移しやすい理由

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