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予定利率が高い保険は「払い済み」を活用!

保険の見直しで気をつけたいのが、過去の高利回りの時期に加入した「お宝保険」を安易に解約しないことです。保険料の払い込みをやめても高い予定利率を維持できる「払い済み」という方法を知っておくとよいでしょう。



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「予定利率」が「5.5%」という「お宝保険」を契約していた男性。しかし、9年前の更新期に「保険料が上がる」といわれて解約。同じ会社で新しい保険に入り直しました。いわゆる「転換」です。

「転換」後の保険の予定利率は1%台。本来、予定利率が下がれば保険会社が運用であまり増やせなくなるので、契約者が払う保険料は高くなるものです。しかし「逆に転換後は安くなるといわれた」といいます。

じつは「転換」が行われるとき、保険会社は保険料を元にそれまで積み立ててきた「責任準備金」を、転換後の保険料に充てることで、安くしていることが多いのです。従って責任準備金がなくなれば、転換後の保険料は大きく上がります。

この男性も保険料が4月から一挙に月に18,000円もアップ。もともと自分のものだったお金を「転換」後の保険の支払いに取り崩していたのでした。「転換」には特約の医療保障が新しくなるなど細かな利点もあります。しかし、予定利率が高い保険の転換はデメリットの方がずっと大きいのです。

ただし「転換」せずそのまま死亡定期の更新期が来れば、年齢の上昇で保険料は上がります。一方で死亡保障の必要額は子の成長などで下がっていくもの。「転換」の前に現在の保険の保障額を減額して保険料を抑えられないかをまず考えましょう。

保障額を減らしても支払いが苦しい場合、選択肢になるのが「払い済み」です。保険料の払い込みをやめ、解約返戻金を使ってその金額で買える終身保険などに切り替えること。解約ではなく切り替えなので、従来の予定利率が引き継がれるのです。

「払い済み」にすると通常、保障額は従来の終身保険より小さくなるほか、死亡定期特約、医療保険特約などの特約がなくなります。死亡保障額が「払い済み」にした終身保険で足りなければ、別の保険会社の割安な死亡定期などを組み合わせれば必要額を確保できるでしょう。

もちろん、年齢が若くて予定利率がもともと低ければ「払い済み」の意味は少ないでしょう。保険料を減らしたければ、全体を解約して割安な保険にまるごと乗り換える手もあります。

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