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診療報酬改定で変わる「精神科医療」の現場

2014年4月の「診療報酬改定」で光が当たったのが「精神科医療」です。日本には精神科のベッドは約34万あり、人口あたりで先進国平均の4倍近くになります。1年以上、入院している患者は約20万人もいるのです。



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各国で入院の定義などに違いがあるとはいえ「病院から地域中心へ」という世界的な潮流にうまく乗れていない状況は否定しがたいといえるでしょう。原因の1つは「内科」や「外科」などと比べた「精神科」の報酬の低さです。医師の配置が一般科の3分の1でよいという特例もあります。これだと十分な治療ができず、入院は長引いてしまうのです。

改定では、短期集中で治療する病棟では一般科並みに医師を増やせるよう報酬が上乗せされました。ただ、これでも一般科並みになる精神病床は全体のごく一部と見られます。

退院後に戻る地域の受け入れも大きな問題。入院が長引くと家族や職場、地域とのつながりなどの生活基盤が失われがちになります。治療は終わったのに病院にしか居場所がない…そんな入院患者が全国で7万人いると、厚生労働省が2004年に推計しました。

今回、精神障害者が地域で暮らすための条件整備に報酬が付きます。カギを握るのは専門職の活躍です。

「調子が悪かったとき集中的にサポートを受けられなかったら、また入院していたはず」と振り返るのは30代の女性。幻聴など重い統合失調症に苦しみ、5回の入院歴があります。しかし、9年前から「作業療法士」ら3人のチームが支援を始めてからは、一度も入院していません。

作業療法士らは、週1~3回の訪問で生活の悩みを聞きながら、家族とともに解決策を探します。外出に付き添ったり、就労を手伝ったりしながら、利用者の力を引き出すことに重点を置くのです。

一方、病院では入院患者が早く地域に戻るため、精神保健福祉士の役割が注目され始めています。看護師、栄養士、薬剤師らと情報を共有し、患者の状態を細かく評価し、対応策を積み重ねます。その結果、長期入院が多い療養病棟を退院する患者の数を、4倍近くまで押し上げた例もあるのです。

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