がん患者の家族介護者の「疲労」と「生活の質」を改善する心理療法とは?2つのアプローチを比較した臨床試験
がん患者を支える家族や介護者は、身体的・精神的な疲労を抱えやすく、生活の質が低下することが知られています。今回紹介する無作為化比較試験では、2種類の心理的アプローチ——認知行動的ストレス管理(CBSM)とアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)——が、介護者の疲労軽減と生活の質向上にともに有効である可能性が示されました。
結論:何が分かったか
がん患者の介護者を対象にしたこの研究では、「認知行動的ストレス管理(CBSM)」と「アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)」のいずれも、介護者の生活の質を高め、疲労を和らげる効果が統計的に有意な水準で確認されました。2つの療法の間に効果の差は見られず、どちらも介護者支援の選択肢として有望であることが示唆されています。
研究の概要:対象と方法
この研究はイランの単一施設で実施された、並行群間・3群比較の無作為化比較試験です。がん患者の介護を担う66名が、CBSMグループ・ACTグループ・対照グループの3つに、ほぼ均等(1対1対1)の割合で無作為に割り付けられました。
CBSMおよびACTの介入は、それぞれ週2回・1回90分のセッションを計8回、対面形式で実施されました。すべての参加者は、介入前・介入直後・介入終了から2か月後のフォローアップという3つの時点で、「がん介護者向け生活の質尺度(Caregiver Quality of Life Index-Cancer)」と「多次元疲労尺度(Multidimensional Fatigue Inventory)」に回答しました。
結果
介入直後およびフォローアップ(介入終了2か月後)の時点で、3グループ間における生活の質と疲労のスコアに統計的に有意な差が認められました(p値が0.05未満)。介入の効果はおおむね2か月後も持続していましたが、CBSMグループにおける生活の質については、フォローアップ時点での持続効果が確認されませんでした。
一方、CBSMとACTという2つの介入グループどうしを直接比較したところ、生活の質・疲労のいずれの指標においても、統計的に有意な差は見られませんでした(p値が0.05以上)。つまり、両アプローチの効果はほぼ同等であると考えられます。
生活への示唆
がん患者を支える立場にある家族や介護者は、医療の現場では「もうひとりの患者」とも呼ばれることがあります。この研究結果は、そうした介護者自身の心理的ケアに対して、CBSMやACTといった構造化された心理的介入が一定の助けになりうることを示しています。
ただし、この研究は単一施設・限られた人数を対象としたものであり、結果をすべての介護者に直接当てはめることには慎重である必要があります。介護者自身が疲れやつらさを感じた際には、まずかかりつけの医師や医療ソーシャルワーカーなど、身近な専門家に相談してみることが一つの出発点となるかもしれません。今後、より大規模な研究による検証が期待されます。
出典
Supportive care in cancer : official journal of the Multinational Association of Supportive Care in Cancer(2026 Sep 28)
A comparison of the efficacy of cognitive-behavioral stress management and acceptance and commitment therapy on the quality of life and fatigue of caregivers of patients with cancer: a randomized controlled trial.(PubMedで見る)
本記事は紹介した研究結果を分かりやすくまとめたものであり、特定の症状や病気に対する診断・治療を推奨するものではありません。健康上の不安がある場合は医師にご相談ください。本記事はAIによる翻訳・要約を活用して作成し、公開前に運営者が内容を確認しています。詳細は「制作プロセス開示」「免責事項」ページをご覧ください。
