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急性中耳炎が新しい抗菌薬で手術を回避できた

急性中耳炎は、鼓膜の奥の中耳に肺炎球菌やインフルエンザ菌などが感染して炎症がおきるもの。耳の痛みや発熱のほか、ひどくなると鼓膜が腫れたり耳だれが出たりします。子供に多い病気です。新しい抗菌薬で広がった急性中耳炎の治療の選択肢を見ていきましょう。



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急性中耳炎が新しい抗菌薬で手術を回避

急性中耳炎は風邪の鼻水が原因

急性中耳炎の多くは、風邪で鼻水が鼻の奥にたまり、耳につながる管から細菌などが中耳に入ることが原因。子供は免疫力が弱いため、かかりやすいのです。とくに冬場は、風邪から急性中耳炎になる子供が増える時期なので、注意が必要になります。

実際の症例を見てみましょう。生後4か月の子供が耳だれを流しているのを発見した主婦。病院で診てもらうと、重い急性中耳炎と診断されました。すぐに抗菌薬を飲ませたものの炎症は改善せず…。

そこで1週間後、2009年に承認された新しい抗菌薬に変更。すると炎症は少しずつ改善して、3か月弱で治まったのです。一時は鼓膜に小さな穴を開けて膿みを出す手術も検討されましたが、無事に治すことができました。

急性中耳炎の診療ガイドライン

2013年に小児急性中耳炎診療ガイドラインが4年ぶりに改定されました。おもに重症の治療で、ペニシリン系抗菌薬のアモキシシリンなどで症状の改善が見られなかった場合、2009年承認の抗菌薬テビペネムピボキシルと、子供向けに同じ年に承認されたトスフロキサシンを使うことを推奨しています。

それでも効果が十分でないときや、耳の聞こえにくさを早く改善したいときは、鼓膜を切って膿みを取り除く鼓膜切開が選択肢。ただし、何度も繰り返すと開けた穴がふさがりにくくなることがあるといいます。

ある調査によると、15歳未満の急性中耳炎の患者で鼓膜切開をした割合がもっとも高いのは2歳未満。2007年で19%でした。鼓膜切開の割合は新しい抗菌薬が使われるようになると減っていき、2013年は11%になったといいます。

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