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正常なコレステロール値でも「心筋梗塞」に

「高コレステロール」が原因でおこる、命に関わる怖ろしい病気として知られる「心筋梗塞」。しかし、じつは心筋梗塞と高コレステロールは関係がありません。正常なコレステロール値でも心筋梗塞になってしまうのです。『主治医が見つかる診療所』で紹介されていました。



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正常なコレステロール値でも「心筋梗塞」に


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コレステロール値に異常はなかった

2年前に実際に心筋梗塞を発症したのは、東京都に住む55歳の会社員。2012年の3月、仕事中に突然、いままで経験したことのないような胸の痛みに襲われました。焼けるような痛みは治まる気配がなく、ひどくなるばかりです。

同僚に連れられて病院に向かうと「心筋梗塞」でした。3本ある血管のうち1本が100%詰まっていて、もう1本は90%詰まっている状態だったのです。

その日のうちに詰まっていた血管を広げる治療を受け、一命を取り留めましたが、どうしても納得のいかないことが…。それは人間ドックも何回もやっていて、コレステロール値に異常が見つかったことがなかったのです。


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コレステロール値は基準値内だった

一般的な血液検査の中には通常、悪玉といわれる「LDLコレステロール」と、善玉といわれる「HDLコレステロール」の2つの項目があります。それぞれの基準値はLDLコレステロールが「70以上140未満」、HDLコレステロールが「40以上95未満」とされています。

そして、この男性の健康診断の結果はLDLコレステロールが「123」、HDLコレステロールが「48」という数値。基準値内に収まっています。

コレステロール値は正常な範囲内に収まっていたにもかかわらず、いったい何が原因で心筋梗塞が発症してしまったのでしょうか?


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コレステロールのLH比に問題

コレステロールの値自体は問題なかったのですが、LDL悪玉コレステロールとHDL善玉コレステロールの「比率」である「LH比」に問題があったのです。

「LH比」はLDL悪玉コレステロール値をHDL善玉コレステロール値で割った数値。これが「2」を超えてくると、動脈硬化のリスクが高くなります。さらに「2.5」を超えると心筋梗塞などのリスクが増加するのです。

そこで、心筋梗塞を発症した男性の「LH比」を見てみると「2.56」。「2」という基準値を大きく超えていたのです。このため、動脈硬化が進んで心筋梗塞などのリスクが増加していたと考えられます。

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