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乳癌の再発リスクを点数で判定する遺伝子検査

乳癌で抗がん剤治療が必要かどうかを判定する「遺伝子検査」が注目を集めています。乳癌の再発リスクが低いとわかれば、抗がん剤を省略することが可能。脱毛などの副作用を避けたい人にとっては朗報です。乳癌の再発リスクがわかる遺伝子検査について詳しく見ていきましょう。



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乳癌の再発リスクを点数で判定する遺伝子検査


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乳癌の再発リスクを点数で判定する

遺伝子検査の名称は「オンコタイプDX」。乳癌組織に含まれる21個の遺伝子の働きを調べ、乳癌の再発リスクを点数で判定するものです。

100点満点で17点以下は「低リスク」、18~30点は「中間リスク」、31点以上は「高リスク」に分類されます。低リスクの場合、抗癌剤を使わなくても乳癌の再発リスクはほとんど変わりません。

乳癌は、女性ホルモン受容体に反応するかどうか、「HER2」というたんぱく質の受容体に反応するかどうかにより、5つに分けられます。検査の対象となるのは原則、リンパ節転移がなく、ホルモン陽性、「HER2」と陰性の人です。

乳癌の約6割はこれに該当します。ホルモン療法は必ずしますが、抗癌剤を使うかどうかは、癌細胞の悪性度などをもとに医師が判断するのです。


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乳癌の再発リスク検査で方針を検討

病理検査は「人の目」で判断するため、結果にばらつきが出てしまう場合があります。乳癌の再発リスクの遺伝子検査だけで治療方針を決めることはありませんが、結果が「数値」として出るため検討しやすくなるのです。

ただし、結果が「中間リスク」と出た場合は従来どおり、医師の考え方をもとに治療方針を決めることになります。

東京・築地にある聖路加国際病院では2009~2011年、乳癌手術後に抗癌剤治療を受けるかどうか悩んでいる患者124人を対象に、遺伝子検査前に医師が考えた治療方針が、再発リスクの検査後にどのように変わったかを調査。その結果、32%は抗癌剤が必要から不必要となり、6%は不必要から必要となっていました。

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