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悪性黒色腫とほくろを見分ける3つのポイント

ふいに発見したほくろが、じつは悪性の皮膚がんのケースがあります。それが「悪性黒色腫」です。皮膚がんは目に見えるので早期発見が可能なものの一方で、なかでも悪性黒色腫は死亡率が高いことが特徴。悪性黒色腫を早期発見するための4つの症状を見ていきましょう。



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悪性黒色腫とほくろを見分ける


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悪性黒色腫の死亡率が高い理由

日本で悪性黒色腫と診断された患者数は2012年で1,400人に上ります。ところが、同じ年に悪性黒色腫で死亡した患者は700人。単純に計算すると、約半数が死ぬという高い死亡率になります。

悪性黒色腫の死亡率が高い理由に、転移の頻度が高いことが挙げられます。胃がんや肺がんなどは早期発見して小さいうちであれば、まず転移することはありません。

ところが悪性黒色腫は、小さくでも転移していることがあるのです。これが悪性黒色腫が恐れられている理由です。


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悪性黒色腫の転移のメカニズム

悪性黒色腫がほかのがんに比べて転移しやすい理由は、その転移のメカニズムにあります。人間の皮膚は「表皮・真皮・皮下組織」の三層構造。そして、悪性黒色腫は皮膚の表面を覆う表皮という部分におきるのです。

表皮に発生した悪性黒色腫は、表面に広がっていくと同時に皮膚の奥にも成長していきます。表面的には小さく見えても、じつは皮膚の奥へと達してる可能性があるのです。

そして、悪性黒色腫が真皮に達するとそこにはリンパや血管を通じています。リンパや血管を通じて全身にがんが転移する危険があるのです。


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悪性黒色腫の代表的な4つの症状

そんな悪性黒色腫を早期発見するために代表的な4つの症状があります。1つめの症状は「発見しづらい場所にできる」ことです。悪性黒色腫が手足に発症しやすいのが日本人。とくに足の裏に発症しやすいといわれています。

2つめの症状は「短期間で大きくなる」ことです。普通のホクロやシミではありえない早さで成長します。悪性黒色腫の3つめの症状は「直径7ミリを超えていたら要注意」ということ。じつは7ミリくらいが転移の目安になります。

悪性黒色腫の4つめの症状は「抗がん剤がほとんど効かない」ことです。じつは悪性黒色腫は抗がん剤が効きづらい特殊ながん。そのため、悪性黒色腫がほかの臓器に転移すると通常の抗がん剤治療はほとんど効果がありません。


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悪性黒色腫とほくろの見分け方

それでは、悪性黒色腫とほくろやシミをどう見分ければよいのでしょう? じつは悪性黒色腫とほくろには3つの大きな違いがあるのです。

1つは「形」。普通のほくろは丸くて、境界が鮮明になっています。しかし、悪性黒色腫はいびつです。左右対称でなかったり、周りがギザギザしています。

2つめは「色」。ほくろは色にムラがなくて均一です。しかし、悪性黒色腫は色の染み出しがあったり濃淡があります。

3つめの「短期間で大きくなる」こと。これがもっとも重要なポイントになります。悪性黒色腫が急激に大きくなり、とくに7ミリを超えると要注意です。数か月で2倍も3倍も大きくなることは、普通のほくろではありえません。大きくなった気がするというだけでも病院に行ったほうがよいでしょう。

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