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分子標的薬「イレッサ」の登場で長く生きられる

日本人のがんの中で、最も死亡数が多いのが肺がんです。年間11万人以上が発症し、7万人以上が死亡します。かつて肺がんは、ほかの臓器に転移したり再発したりすると、治療の選択肢がほとんどありませんでした。しかし、最近では分子標的薬が登場。治療の選択肢も広がってきたのです。



分子標的薬「イレッサ」の登場で長く生きられる

分子標的薬は抗がん剤より効果

肺がんの進行を4段階に分けて、もっとも進んだ状態がステージ4。がんが骨や脳に転移したり、肺や心臓の周囲に水がたまったりしている状態です。

このステージ4の肺がんについてとくに、根治はしないが治療の選択肢が広がったことで、長く生きられる時代になりました。転機となったのは2002年に登場した分子標的薬「イレッサ」。ステージ4でも延命が期待できるようになりました。

分子標的薬は、がんの増殖を促す特定のドライバー遺伝子を持つ細胞だけに働くもの。正常細胞には影響しにくいのが特徴です。あらゆる細胞の増殖を抑えるのが従来までの抗がん剤。分子標的薬は、抗がん剤より効果が高く、しかも副作用は少ないとされています。

分子標的薬は効きが悪くなる

分子標的薬は、標的となる遺伝子に変異があるがんに投与するものです。イレッサも特定のドライバー遺伝子に変異があるがんが対象。これは肺がん全体の約6割を占める肺腺がん患者のおよそ半分に相当します。

イレッサの登場以降、分子標的薬が次々と開発されました。肺がんでは少なくとも8種のドライバー遺伝子が見つかっており、これらをターゲットにした臨床試験が進んでいます。

一方、分子標的薬の課題も見えてきました。それが投与するうちに薬の効きが悪くなり、再びがんが増殖し始めることが多いというもの。イレッサは1年~1年半で耐性が生じるといわれています。

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