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心臓に開いた小さな穴が頭痛を引き起こす!?

「頭痛で病院に行く」という発想そのものがない人が多いのでは? しかし、頭痛の原因を特定しないと、防げたはずの苦しみを味わうことになるのです。なんと心臓の「穴」が原因だったという事例を紹介しましょう。1月16日放送『あのニュースで得する人損する人』で紹介されていました。



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小学生のころから頭痛に悩んでいた21歳の女性。これまで風邪と思い込んで薬を飲んではやり過ごし、病院へは行きませんでした。そんなある日、いつものように頭痛が始まりました。

しかし、ふだんは数時間たつと消えてしまう痛みが、寝ていても一向に治る気配がありません。そして、発症から3日目。立ち上がることもできなくなり、トイレまで這っていくほどにまで悪化。ついには、救急車で運ばれたのです。

原因は、心臓の左右を仕切っている壁に開いた穴。エコー画像を見てみると、右心房と左心房を仕切る壁にすき間のような穴が空いていました。専門医は「状況から、この女性は脳梗塞を引き起こしていた可能性がある」と指摘します。

じつは心臓の壁に開いた小さな穴から、左右の動脈と静脈の血液が混じり合うことによって、頭痛がひどくなっていました。静脈に含まれる血液の老廃物「血栓」が動脈の血液に混ざると、血栓は脳の血管まで運ばれて頭痛がおきるのです。

とはいえ、通常はたとえ心臓の壁に穴が開いていても、血液が混ざることはありません。じつは、この女性の頭痛には以前から特徴がありました。カラオケで高音を出したり、絶叫・大泣きをしたりすると、きまって頭痛がおきていたのです。

共通するのは「いきみ」。この行動をきっかけに血液が混ざってしまうことがあるのです。ほかにも、咳や排便などもきっかけとなります。こういった行為によって静脈の圧力が上がり、静脈の血液が動脈に流れ込んでしまうことがあるのです。

そのとき、まれに大きな血液の固まりが穴を通って、脳の血管に達することも…。それが「脳梗塞」を引き起こして、手足の麻痺や言葉の障害をおこすことがあるのです。

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